躁鬱の随に。

躁鬱人が人知れず想いの丈を綴った記録。

カブが来た。

我が家にカブが来た。

スーパーカブ110(JA59)。

今年の春に出た新型だ。

 

お参りも車を止めるとこがなくて難儀するお宅が結構あり、バイクを導入することにした。

今乗っている車は母親のお下がりであったこともあって、奮発して新車を買った。

 

三月末から教習所に通い、四月上旬に注文してから早四ヶ月。

お盆参りのピークには間に合わなかったが、早速明後日にカブを使ってお参りするところが二件ある。

 

カブを寺まで納車してもらい、あらかじめ買っておいたスマホスタンドとラゲージボックスを取り付け、試乗した。

 

カブというとなんだか可愛らしいフォルムのイメージがあったが、実際ハンドルを握って手押ししてみると、なかなかにゴツい。

手押しだけで30万の重みを感じた。

 

そもそもバイクが初めてだったのもあるかもしれない。

シートが大きめなのも相まって、座席側から見たカブの第一印象は「ゴツい」だった。

 

グローブをつけ、ヘルメットを締める。

セルの軽快な音。

跨ってみると、そんなに違和感がなかった。

 

走り出してみると、教習所で乗ったスクーターとそんなに変わらない。

 

しかし、カブはロータリー式のギアだ。

踵で後ろのチェンジペダルを踏むのに苦労する。

お参りは雪駄のため、足を踏み替えてつま先で後ろのチェンジペダルを操作することができない。

 

一速、二速とギアを上げ、テンポ良く三速まで入れる。

駐車場での試乗では、三速と四速の違いがわからなかった。

 

そもそも時速30km以上加速する勇気が出ない。

駐車場では時速20kmが限界だった。

 

それでも体感スピードはMax。

初めて駐車場で車を試運転した緊張感を思い出す。

 

路上に出るとまた感覚が違うのだろうか。

いよいよ明日は、練習も兼ねて街中へ繰り出す。

 

カブには前々から乗りたいと思っていた。

数あるバイクの中で、唯一無二の存在感を感じていた。

 

自分だけのマシンというものが、ここまで重みのあるものだとは思わなかった。

カブに相棒と認めてもらえるまで、根気強く付き合おうと思う。

 

カブに跨り、田舎を走る。

カブを愛すはカブ乗りの宿命だ。